国語科学習指導案『アレクサンダとぜんまいねずみ』1
2007年1月30日(火)3時間目,2年2組児童27名,指導者柳谷直明
本時(1/3)の指導目標を具体的に把握する。[1]
(1)指導事項 音読の技術(高低,緩急,強弱,明暗,昇調・降調),表層読み(場面「時,場所,登場人物,行動」,理由,関係,葛藤,中心場面・中心事件の決定」),深層読み(論破「引用,課題,結論,根拠,反論」)。
(2) 指導事項を時間的な順序に配列する。
時配 |
学習活動 |
教師の働きかけ |
備考 |
15分 10分 20分 |
1 音読 ・64ページを全員で何度も音読練習する。 ・音読を評価し合う。 ・上手な音読を知る。 ・何度も読み,向上的変容を実感する。 ・音読の向上を認める。 2 表層読み ・場面を分類して読む。 ・登場人物の関係読む。 ・自分の考えをメモする。 ・間違ったら赤で書く。 3 深層読み ・論破する。 ・「アレクサンダはウイリーをうらやんだ。」を聴写する。 ・なぜ「うらやんだ」かを考える。 ・ウイリーを羨んだアレクサンダに同意するかしないかで○か×かを決める。 ・○の子に対する反論や再反論を発言する。 ・教師の解を聴き,最終意見を決める。 ・次時を楽しみにする。 |
1 音読 ・題名は大きく,著者名は小さく,間を十分空けてから本文を読む。 ・会話文と地の文の読み方を分ける。会話文は状況に合わせた読み方をさせる。地の文は,会話文と間を空けさせる。 ・「ひめい」や「悲しそうに」や「ためいき」などの心情語を根拠に読ませる。 2 表層読み ・65ページ4行目までを『表層読みマスターカード』に場面「時,場所,登場人物,行動」を分類させて読ませる。 ・登場人物と人間の関係を読ませる。 3 深層読み ・「論破」の学習用語「引用,課題,結論,根拠,反論」(定型)をメモさせる。 ・机間巡視で○の子に発言させる。その子に対する結論と根拠も決めさせる。 ・子どもは「うらやん」で当たり前だと読む。「ちやほやかわいがられてみたい」とアレクサンダが考えるのは当たり前だと読む。 ・確かにウイリーは「ちやほや」されている。それはおもちゃだからである。有形のおもちゃはいつか捨てられる。そんなおもちゃの方が生きているアレクサンダよりよいのか。それは浅い読みである。 ・「ちやほや」されたい。「ちやほや」されている発条ねずみが幸せだと考えている子をアレクサンダと共に成長させたい。 |
・3時間で読むという緊張感と楽しさを与える。 ・『表層読みマスターカード』と『深層読みマスターカード』を表裏で使う。 ・『マスターカード』のメモを基に,読解指導が終了してから授業作文を書かせて更に読みを深めさせる。 ・学習用語はすでに指導しているので,あえて板書しない。忘れていれば板書する。 ・出来れば授業作文を5分くらいで書かせたい。 |
(3) 授業の成否を判定するポイントや反省観点。
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書かれている言葉を根拠に発言させたか。
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反論を聴かせて自分の結論を熟考させたか。
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ウイリーを羨むアレクサンダの心情を読ませたか。