国語科学習指導案
言語活動を充実させる鑑賞指導〜『モチモチの木』(教出)〜
平成23年7月26日(火)10時10分〜10時55分,3年児童約10名,指導者 柳谷直明
1 指導目標 言語活動を通して「学習用語」を指導し,題材理解深化と言語活動充実を保障する。
2 指導事項 本時(1/1)の指導目標を具体的に把握する。
□ 言語活動1 「お話対話」(A――題材理解深化の為の指導語彙,B――言語活動充実の為の
「学習用語」)
A 豆太,じさま,夜中,峠,臆病,恐怖,雪隠,哀れ,愛,大切。
B 場面(起承転結,伏線,山場,結末,時,場所,登場人物,主人公,いつ,どこで,誰,何),
中心事件,心情「喜怒哀楽」,表現技法「比喩,擬人法」深層義,深層義,問い,答え,文章。
□ 言語活動2 討論
A 霜月,丑三つ,霜,半道。
B 討論「論題,立場,結論,根拠,反論」,主題「葛藤,価値,評価,利己,利他,勇気」。
□ 言語活動3 「授業作文」
A 言語活動1,2での「学習用語」を使わせ,習得させる。/ B 常体,句読点,段落,学び,意見。
3 指導事項を時間的な順序に配列する。(「学習用語」に網を掛ける。)
時配 |
学習活動 |
教師の働きかけ |
備考 |
10分 20分 15分 |
1 「お話対話」 教師の読み聞かせを聞く。 問いに答える。 場面,中心事件,心情, 表現技法を知る。 文章を読み,山場を探す。『モチモチの木』の面白さを知る。中心事件を理解する。 2 討論 豆太の人柄,季節等の状況を理解した上で豆太が走った理由を考える。 A じさまがいなくなると困るから。 B じさまを助けたいから。 利他だと力が出ると知る。 3「授業作文」 学んだ「学習用語」を確かめる。「学習用語」を作文で使い,習得する。 本時で習得した「学習用語」を各教科等の思考・ 判断・表現場面で活用する。 |
1 「お話対話」 教科書28ページから読み聞かせる。ただし,途中に問いを入れて,対話風に読み聞かせる。「お話対話」と呼んでいる言語活動である。 登場人物は誰か。主人公は誰か。 豆太の心情はどうか。じさまの心情はどうか。 起承転結の転はどの場面か。 34ページ場面4からの山場を読ませる。 2 討論 豆太は走った。なぜ,走れたのか。 ノート作業を課す。 じさまがいなくなると自分が困るからでなく,じさまを助けたかったから,豆太は走れた。 他者に利するので,利他という。 豆太は自己の利害を超え,じさまの為に走った。他者の為,利他の心で走ったので,勇気が出た。「利他の心で得た豆太の勇気」が主題。 3 「授業作文」 本時での学びを隣同士で発表させる。 本時での学びを内容として書かせる。これが「授業作文」と呼んでいる言語活動である。 「授業作文」で学んだ「学習用語」を行為化させ,習得させる。「授業作文」を隣同士で発表させる。そして,「学習用語」で評価させる。 |
・話に集中させる。 ・自分の 考えを『プランくん』に書かせる。 ・論題,立場, 根拠, 他者発言をメモさせる。 ・言語活動の向上的変容を 評価する。 ・「授業作文」を5分間で書かせる。 ・作文や発言での「学習用語」の 行為化を 評価する。 |
4 授業の成否を判定するポイントや反省観点。
「学習用語」を行為化させ,題材理解深化と言語活動充実を全員に保障したか。